7月8日(土)より、浅草合羽橋本店では
「蛍光管の再生ガラス展」を開催。
群馬県渋川市の「六箇山工房」さんによる
今では消費が減ってしまった
蛍光管のガラスを材料にしたガラス器を特集。
自然に囲まれた群馬県の「六箇山工房」
群馬県は、渋川市赤城町
元養蚕古民家を改築した素敵な建物が
今回ご紹介する「六箇山工房」です。
希少になりつつある蛍光管の再生ガラス
六箇山工房の作品は緑がかった色が特徴の一つ。
廃棄された蛍光管を材料に作られています。
透明なガラスに比べ、
泡やガラスのシワが馴染むのが特徴です。
写真はブルーガラス。
蛍光管による緑をはじめ様々な色ガラスを
溶かし合わせることで、落ち着いた色味の
ブルーガラスに仕上がります。
他にも、
群馬の名湯「伊香保温泉」の湯の花を
ガラスに混ぜて作った湯の花ガラスなど、
六箇山さんの作品には、
思わず人に話したくなるような
エピソードが含まれています。
制約の中でいかに面白いものを作るか
蛍光管の再生ガラスを使い始めたのは
実は生産コストが低いからでした。
ただ、始めてみると冷めやすく固い、
相性の良い色ガラスが限られるなど
扱いが難しいことがわかってきました。
一方で、
温かみのある緑の色合い、
シワや泡がデザインとして馴染む質感など、
蛍光管の再生ガラスだからこその魅力も見つかったのです。
使うことのできる素材の中で、
いかに面白いものを作ることができるか。
六箇山さんの作品はそんな好奇心から生まれています。
今回で蛍光管再生ガラスの制作は一旦終了
LEDライトの普及により、
蛍光管の再生ガラスの原料工場が生産を終了。
素材の調達は難しくなりつつあります。
今後、六箇山工房では、
蛍光管の再生ガラスに代わって、
透明なガラスをメインで使うとのこと。
工房のアイコンとも言える
再生ガラスが使えないことは少なからず
不安ではないかと思いましたが
そんなことはないと小野口さんは言います。
「透明なガラスだと、
合わせる色ガラスの幅も増えるのが楽しみ、
今できることの中で、いかに面白くするか。」
素材が変わっても、その姿勢は変わらないようです。