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能登島ガラス工房作品展のお知らせ

能登島ガラス工房の能登藍(のとブルー)と耐熱パープルを特集した作品展のお知らせです。会期は6月26日〜7月5日、会場はTSUCHI‑YA銀座店。透明や耐熱の紫で作られた既存のかたちに、今回能登藍で仕上げた新作が並びます。特に「みつひら小鉢」や「鶴首花器」、タンブラーなど実用性と造形の美しさが両立した品が揃います。工房の所長・菊池さんによる「流」シリーズの制作工程も紹介され、職人技の確かさを感じられる内容です。数は多くないものの、思いの詰まった一点物をぜひ店頭でご覧ください。

父の日ギフトにおすすめのグラス

父の日に向けて当店おすすめのグラス類をまとめてご紹介する記事です。今年はグラス類の在庫が早く減ってきているため、定番のビールグラスやウイスキーグラス、耐熱のタンブラー、当店オリジナルの江戸切子ロックグラスなど、実際の在庫状況とともにピックアップしました。能登島ガラス工房やミツワ硝子工芸、室町硝子など各作家の品を厳選してお届けしています。店頭(浅草・銀座)やオンラインでの在庫が限られている商品もありますので、気になる方はお早めにご確認ください。

Object Stories — 小林淑郎「未来」

※この記事は2023年に室町硝子工芸に掲載された内容を再編集して投稿しております。江戸切子は、一つひとつ、職人の手により生み出されます。中でも、鉢や花瓶、大皿など、サイズの大きな江戸切子は“一点もの”として制作されます。作品展への出品や展示、オーダーメイドを目的につくられることの多いそれらは、職人にとってどんな存在なのでしょう。 ここでは、そんな一点ものの“作品”に向き合う職人に質問。作品や、作品づくりへの想いを伺います。今回は、1908年創業の「小林硝子工芸所」3代目・小林淑郎(よしろう)さんです。 小林淑郎・作「未来」 淑郎さんは、1950年生まれの70歳。明治大学を卒業後、2代目である父・英夫さんに師事し、以来、江戸切子ひと筋です。その技術は江東区の無形文化財にも指定され、全体に緻密なカットを施した豪華な総柄に定評があります。 この「未来」は、径33cmに高さ19cmという、大きな鉢です。2020年8月に、日本橋三越で開催された息子の昂平(こうへい)さんとの二人展でも展示されました。 「江戸切子の基本文様である鱗文(うろこもん)を、大物に一度つくってみようと思いました」 「鱗文」は、直線を交差させる伝統文様「矢来(やらい)」を均等に連続して施します。「未来」では、透明な透きガラスの生地に施すことで、光や中身により落ちる影や突起への映り込みなどが変化。さまざまな表情がたのしめます。 淑郎さんは「今はもう(大きな作品は)つくれません。気力と体力がいります」と言いますが、そのストイックさは、職人の間でも評判。カットにかける時間も体力も、相当なものなはず。おいそれと新作への意気込みを語るのが難しいのも、無理はありません。 渾身の力と想いを込めた江戸切子は、見るものの心を揺さぶります。 Q & A ——江戸切子職人にとって“作品”をつくることは、特別な意味がありますか? 「酒杯やオールドグラスなどの小さなものばかり制作していると、技術の向上がありません。“大物”の制作技術は、その技術の何倍もの技量が必要です。できれば若いうちに“大物”をたくさんつくることが大切ではないでしょうか」 ——グラスやぐい呑みなど、手のひらに収まるものをつくるときと、気持ちや行程は違いますか? 「違います。やはり重さがあると、削るときに自由に取りまわせません。そこに技量の差が出ると思います」 ——“作品”を通して伝えたいこととは。 「“大物”はデザインの力量が問われます。また、花瓶のように重量があると、支えるだけ力が必要です。細かい文様の“大物”は、作業が2分くらいで一旦中断。2分休んで、また作業。その繰り返し。体力と時間がかかります」 ——「未来」で感じてもらいたいことを聞かせてください。 「ただ、じっくり見ていただければいいです。そして、いつかあれはいいものだったんだと気づいてくれれば、それで結構です」   小林淑郎 YOSHIRO KOBAYASHI1950年、東京都生まれ。1973年より「小林硝子工芸所」2代目である父の英夫に師事。1981年「日本伝統工芸新作展」にて初入選。以来、数々の賞を受賞し、江戸切子の認知や普及にも尽力する。現在は、4代目である息子の昂平(こうへい)氏と工房を切り盛りする。※この記事は2023年に執筆されたものです。終売している商品もございます。お取り扱いについてはお問い合わせください。

Object Stories — 小林昂平「潮流」

職人の手により生み出される江戸切子。中でも、鉢や花瓶、大皿など、サイズの大きな江戸切子は“一点もの”として制作されます。作品展への出品や展示、オーダーメイドを目的につくられることの多いそれらは、手掛ける職人にとってどんな存在なのでしょう。 ここでは、そんな一点ものの“作品”に向き合う職人に質問。作品や、作品づくりへの想いを伺います。今回は、1908年創業の「江戸切子 小林」4代目の小林昂平(こうへい)さんです。小林昂平・作「潮流」 昂平さんは、父である3代目・淑郎さんとともに、江東区住吉の工房でガラスと向き合っています。江戸切子職人の厳しさを知る両親からは「『ほかの職業に就きなさい』と言われて育った」という昂平さんですが、大学時代に留学先のホストマザーから父の作品を称賛され、江戸切子の世界へ興味を持ちます。そして今や、若手の江戸切子職人の中でも注目と期待を集める一人。 大胆な曲線とモダンなデザインに定評のある、その作風。「潮流」は、径およそ27cmに高さ12cmの被切子鉢(きせきりこばち)で、第66回日本伝統工芸展の新人賞を受賞しました。 「この作品は『令和』がひとつのキーワード。令和元年に制作したものですが、新しい元号に変わり、時代の波にのまれることなく自分の表現を続けていきたいという気持ちを込めました。 上部に施した菊つなぎ紋様を、すりガラス状にすることでアレンジを加えています。ほかの部分は、細い線で荒波を表現しました。苦心したのは、細い線が無数に並ぶ波のカットを、フリーハンドで割り出ししていく作業。書いては消しての繰り返しで、想像以上に時間をとられました。上から見たときと横から見たときの、波のうねり具合を調整するのが難しかったです」 江戸切子は、見る場所や光のあたり方などで、さまざまな表情を見せます。大物となれば、なお一層豊かにたのしめますが、そのぶん難しさも増すのです。だからこそ、腕も鳴るというもの。大物には、江戸切子職人の、斬新なアイデアを具現化する高い技術と力が欠かせないのです。 Q & A ——江戸切子職人にとって“作品”をつくることは、特別な意味がありますか? 「普段は、主にグラスづくりをしているので、大きな作品をつくるのは特別な時間です。そもそも大きなガラス生地自体がとても貴重なので失敗は許されませんし、完成するまで地道につくるのでフルマラソンをしてるような気持ちです」 ——グラスやぐい呑みなど、手のひらに収まるものをつくるときと、気持ちや行程は違いますか? 「大きな作品は、より一層体力と気力を使いますね。とくに重たいガラス生地に細かい紋様を施すときは、いつもと削り方から変わります。小さなグラスを削るときは、グラインダーにガラスを押し付けるように削り込みますが、大きなガラス生地の場合は、重いので支える力を弱めるだけで削れてしまいます。だから力加減が重要で、技術も問われますが、体力も同じくらい必要です。細かい紋様を1本1本、同じ深さで均一に削っていくことは技術のいることですが、大きく重たくなるほどより高度なテクニックが求められます」 ——“作品”を通して伝えたいこととは。 「小さなグラスでは見ることのできない江戸切子の一面を垣間見ることができるので、大物作品には一見の価値があると思います。また、大物作品は作者の意図がより反映されていると思うので、じっくり細部まで鑑賞するとおもしろいですよ」 ——今後、大物作品で挑戦してみたいことを聞かせてください。 「江戸切子は、多くの職人さんの手によって、たくさんの新しい表現が生まれてきました。でも、まだ誰も見たことのない江戸切子が、きっとあるはず。そんな作品を、いつか制作できたらと思います。これからも新たな表現を模索しつつ、ひとつのスタイルにこだわらず、さまざまな試みをして見る方々にもたのしんでいただけるような作品をつくっていきたいですね」 小林昂平 KOHEI KOBAYASHI1987年、東京都生まれ。2010年より「江戸切子 小林」3代目である父の淑郎に師事。日々の仕事と作品づくりを並行し、さまざまな賞を受賞する一方、2015年には自社ブランド「tokoba」を設立。ジュエリー販売も開始し、これまで江戸切子に触れたことのない人たちからも注目を集める。※この記事は2023年に執筆されたものです。終売している商品もございます。お取り扱いについてはお問い合わせください。

小林硝子工芸所へ伺いました。

当店スタッフが浅草の小林硝子工芸所へ訪問したレポートです。3代目・小林淑郎さんと4代目・昂平さんの親子で制作される江戸切子の魅力を、写真とともにお伝えしています。淑郎さんの深く精緻な菊繋ぎのカット、交点まで揃う緻密さや手磨きにこだわる姿勢、そして昂平さんのグラス自体を吹き成形することから行う独自の切子表現(サギング技法)など、制作の背景や技術の細部に触れました。掲載商品(Uno glass「彩雲8078」ほか)や在庫のある店舗情報、銀座店での作品展(10/9〜10/18予定)についても案内しています。希少な切子を直接ご覧いただける機会ですので、ぜひ店頭やオンラインでチェックしてください。

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